政経倶楽部【東京】第83回例会11/10(朝食会)

日時:2011年11月10日  開会:~ (開場:)
会場:ルポール麹町 東京都千代田区平河町2-4-3 TEL03-3265-5365 有楽町線「麹町駅」 1番出口より徒歩3分. 有楽町線・半蔵門線 「永田町駅」 5番出口より徒歩5分.
 

■西鋭夫氏 スタンフォード大学フーヴァー研究所教授 「國破れてマッカーサー~憲法九条は「愛国心」の墓か~」

●一人一人の兵士の記録を完璧に残す国、アメリカ
「真珠湾」についての調査のため、ワシントンの国立公文書館の大きなテーブルに座り、箱を一つずつ開けていると(※機密文書の入った箱。アメリカ政府は機密文書を30年後に全面公開する)、一人の大きな男がやってきた。年齢は60歳を過ぎている。彼は言った。
「おれは第二次世界大戦中、南方諸島で戦死し、行方不明になったアメリカ兵を探している」と。
国立公文書館には、兵士の記録が残されている。例えば、「ジョンスミスはバージニアからカリフォルニアに送られ、カリフォルニアから貨物船で海兵隊員として南方諸島に派兵された」と。このジョンスミスの遺体が見つかっていないからと、男は資料を探しに来ていたのだった。
彼は15、6人のボランティアグループで戦死者の遺体を探す活動をしている。ハイテクを駆使して、ヘリコプター、飛行機、高速ボート、ソナー等で探す。資金は寄付金だ。彼は私に、パソコン内の映像を見せた。白骨の男が操縦席に座っていた。アイダホから飛び立った若いパイロットは、日本のゼロ戦に空中戦で撃ち落とされ海の底に沈んだ。遺体は、数週間かけて探してスキューバダイバーが潜って見つけた。それは、九十九里の砂粒一つを、この会場から探し出すに等しい。遺体は、アイダホの父母や兄弟姉妹に渡したと言う。
 私は感動した。この大戦争を戦った日本で、300万人が亡くなって、一度でも探しに行ったのか!フィリピン、サイパン、硫黄島、パラオ…。
私たちは、そういうことを忘れれば、早く平和になると錯覚している。
●日本の若者にも「愛国心」はある。靖国神社「英霊(えいれい)の言(こと)の葉(は)」が教科書
今の日本の若者には愛国心がないと言われる。私は日本大学で、今の若者を教えている。今の日本は、愛国心が育つような教育をしているのか。彼らに、愛国心はある。皆さんは社会の重鎮だ。皆さんの背中を見て若者は育つ。
若者は、ワールドカップを見て、泣いている。国旗を見て、国歌を歌う。
日の丸を顔に描く。日の丸のシャツを着る。ところが、私たちは、日本の戦争を日本の記憶から取り去って、白紙にして、忘れれば日本は「平和」になると、教育された。
私は、靖国神社の「英霊の言の葉」を教科書の一つにしている。

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