政経倶楽部第17回例会レポート

日時:2006年6月8日  開会:~ (開場:)
会場:ルポール麹町 東京都千代田区平河町2-4-3 TEL03-3265-5365 有楽町線「麹町駅」 1番出口より徒歩3分. 有楽町線・半蔵門線 「永田町駅」 5番出口より徒歩5分.
 

代表幹事挨拶・寒竹郁夫氏(デンタル・サポート)

 6月で政経倶楽部も丸2年が過ぎた。現在会員が38名で目標の100名にはまだだが50名は視野に入ってきた。少数精鋭の内容のある会議にしていきたい。今年度を振り返り、非常に活発ではあったが、野田国対委員長がメール事件でとばっちりを受けるなどついていない面も多かった。今年度中に私たちの活動を1冊の本にしたいと思っている。

国政報告・野田佳彦衆議院議員

 国会も会期末に入った。参議院選挙の年でもないのに通常国会が延長をせず会期で終わりというのは近年珍しいことで小泉さんのやる気のなさが見える。大事な法案が駆け込みで出たが、医療制度改革法案については、来週が山場となる。教育基本法案、国民投票法案は先延ばしになる。情熱を失ったリーダーの下で拙速に決めることはマイナスであるので、仕切り直しをしてきちんと論議をすべきである。 松下政経塾の2代目塾頭の上甲氏が京都大学在学中に、会田雄二先生の授業を受けたとき、会田先生は「歴史、信仰、人の道、この大事な3つを教わっていない君たちが60歳になり社会のリーダーになるときの日本が心配だ」と述べていたという。やはり私は、教育基本法という法律の改正だけでなく、何を教え、何を教えないか、という大事な議論を時間をかけて行っていくべきだと考える。 国会が終わり、心配なのは、6月下旬の小泉首相の訪米で、みやげ話として米国産牛肉の輸入の再々開を持っていくのではないかということだ。大事な決断を、サッカーワールドカップ等で国民の目が他に向けられ、国会が閉じている時期に行うべきでない。動きは、注意深く見ていかなければならない。

講演・渡辺俊介氏(日本経済新聞論説委員) 『医療制度改革の動向』~どう変わる日本の医療~

Ⅰ.社会保障の現状と構造改革の必要性
 医療制度改革関連法案が出てきた背景は、一言で言えば、財政再建路線ということだ。医療改革に限らず、小泉改革では、これを社会保障構造改革ということで進めている。社会保障とは、医療、年金、介護だが、2004年度に年金法案を強行採決し、2005年度には介護保険改革をしたので、今年度は医療改革をしてとりあえず仕上がりということだ。 現在の社会保障費用は、総額約86兆円で、内、医療費は26.4兆円を占めており、総理大臣官邸と財務省の考える財政再建の最大のターゲットになっている。...

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