政経倶楽部第58回例会

日時:2009年10月2日  開会:~ (開場:)
会場:ルポール麹町 東京都千代田区平河町2-4-3 TEL03-3265-5365 有楽町線「麹町駅」 1番出口より徒歩3分. 有楽町線・半蔵門線 「永田町駅」 5番出口より徒歩5分.
 

代表幹事挨拶 寒竹郁夫氏(デンタルサポート株式会社代表取締役)

 きょうは普段の倍の50名の方が参加されている。政権交代し野田代議士が副大臣になるとこれだけ違うのかと活気の差を感じる。  政経倶楽部も発足6年。政府の中枢にいる政治家と直接意見交換できるのも大事だが、経営者としてこういう場にいること自体が肝要だ。日本をいかにいい国にするか。このことを真剣に考える時間とエネルギー、あるいは資本的援助、そういうことに時間を割いていただきたい。それが確実に自分の会社に何倍にもなって返ってくる。事業を発展させるためにもこういう場に自分をおくということが大事なことだ。ますます協力をお願いしたい。

報告 野田佳彦氏(衆議院議員)

  8月30日の衆議院選挙で16万2000票のご支持をいただき5期目の当選を果たせた。民主党は308議席、その後4名が会派に加入し312名の仲間となった。  政権交代によって何が変わったか。意思決定の仕方が変わった。ひとつには閣議の前に行われていた事務次官会議がなくなった。123年間続いていた事務次官会議が、総理がやめるといったらやめられた。そんなものだった。これによって形式的だった閣議での議論が長くなった。長くしっかり議論をして政治家が方向性を決める。ここにおいてもひとつの政治主導というカラーが出てきた。  私はかねてから「政権交代とは国の資源配分を変えること、お金の使い方を変えること」と言ってきた。今回、財務副大臣として予算編成をする仕事になった。大変うれしく、身の引き締まる思いだ。  そこで実際に補正予算14兆7000億円の見直しをしている。麻生内閣で5月に決めた補正予算の、凍結できるものは凍結し、それを財源にしながら、来年の本予算に生かしていこうという試みをやっている。すでに財務担当として、いろいろ査定をやりはじめているが、こんなことでお金の使い方が変わるのかということを実感した。それはインフルエンザ対策での話だ。  ワクチンは自由診療で、購入代、接種代、ひとり2回接種で7200円かかると言われていた。低所得者、生活保護世帯や非課税世帯には、国と地方で折半してお金を当てていく措置を講じる。7200円のままでは、費用が1100億円かかる。半分国が面倒をみて550億円だ。のこりを都道府県と市町村でみる。その枠組みで長妻厚労大臣と議論をしていた。7200円のままだと1100億円、国が予備費で払わなければならない。予備費は緊急の経済対策や外交課題や災害時に使うものだ。インフルエンザだけで1100億円も使ってしまうと残りが心配だ。  内訳をみると7200円のうち4000円はドクターに払うものだった。これを下げることはできないか長妻さんにお願いした。長妻さんは医師会本部に出向いて交渉した。結果、4000円が3000円に下げられた。びっくりした。これで7200円の自己負担が6200円になった。これによって予算1100億円が900億円になった。国の分550億円は450億円になった。100億円も下げられたのだ。長妻さんは偉い。しかし、これまで厚生労働省は医師会と何をやっていたのか。国税を預かり予算を作る立場の厚生労働省を私は怒った。最大限の努力をして国民の負担を軽くするという意識を常に持っていなければならない。これから各省のさまざまな事業の予算要求のなかで、このようにかさ上げしながらの要求請求があると思う。そこは政治家の観点できっちりとしぼっていく。それがお金の使い方を変えることだ。たったひとつの事例でこんなことが起こった。あらゆる分野の査定をしていく。税金がほんとうに有効に使われる社会を作る、そして政権交代をして良かった、と思える国を作っていきたい。

講演 手塚よしお氏(衆議院議員) 『マニフェスト実現に向けて、民主党政権の展望』

 衆議院選挙を振り返って
 今回、東京5区(目黒区・世田谷区一部)で自民党の佐藤ゆかりさんに勝ち、4年ぶりに国政に戻った。昨年2月、佐藤ゆかりさんが東京5区の候補予定者になって以来、東京5区は注目区になった。報道公正のため、私の街頭演説にも常にテレビカメラがついてくるという状態の1年半だった。映像でみる自分は浪人中とは思えないほどの体型だった。ダイエットにめざめ、食事制限等に励んだ。おかげで25キロほど体重が落ちた。  9月16日初登院。首班指名選挙で鳩山さんが選ばれた。1分くらい拍手が鳴り止まなかった。その感動に立ち会えたことが嬉しかった。その夜、野田さんを囲んで会合をもった。私は当然、野田さんは大臣になると思い、電話を待っていたが、かかってこなかった。哀しかった。私は野田さんの秘書と深酒した。  深夜に自宅のテレビで、官邸に次々と大臣が呼び込まれる映像や新閣僚の記者会見を見た。私が常々駅前で語ってきた政策を、長妻さんや前原さんが語るのを見て感動で涙が出た。政権交代を実感した。  野田さんは、我々が尊敬する藤井裕久さんから副大臣を頼まれ二つ返事で引き受けた。素晴らしい仕事を得た。  民主党の国会議員は衆参あわせて430名ほどいる。そのうち大臣、副大臣、政務官になった議員が100名弱。   「マニフェスト実現に向けて民主党政権の展望」は、お約束したことを誠実にひとつひとつ実行していく、この一点だ。・・・・

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