政経倶楽部【東京】第131回例会(朝食会) 11/5木

日時:2015年11月5日  開会:~ (開場:)
会場:ルポール麹町 東京都千代田区平河町2-4-3 TEL03-3265-5365 有楽町線「麹町駅」 1番出口より徒歩3分. 有楽町線・半蔵門線 「永田町駅」 5番出口より徒歩5分.
 

エコミュージアム 地方創生構想

講演 福留 強(ふくどめ つよし) 氏 NPO法人 全国生涯学習まちづくり協会 理事長

「エコミュージアム 地方創生構想」


【福留 強 氏プロフィール】

昭和15年、鹿児島県隼人町出身。国立鹿児島大学卒業後、文部省入省。
国立社会教育研修所教務課長、文部省社会教育官などを歴任。
全国生涯学習フェスティバルの実施や全国生涯学習まちづくり研究会の結成
など、生涯学習まちづくりブームの仕掛け人として知られる。
講演を含めまちづくりに関与した市町村は約1,000。自治体の生涯学習推進や
地域の活性化方策などで全国的に大きな影響を与えている。
平成5年4月から九州女子大学教授。平成6年、九州共立大学他三大学共同の生涯学習研究センター所長。元聖徳大学教授、聖徳大学生涯学習研究所所長、平成23年4月から聖徳大学名誉教授。
平成27年より事業構想大学院大学客員教授。内閣府地域活性化伝道師。
『生涯学習まちづくりの方法』(日常出版)等著書多数。

※NPO法人全国生涯学習まちづくり協会
「生涯学習とまちづくり」を研究、実践する学習団体。教育、行政、民間ボランティアなど、あらゆる分野の人々が集い、個性豊かな「魅力あふれるまちづくり」を目指す全国的な組織。本部は東京都台東区根岸。http://machi-ken.jp/


●生涯学習は儲けるため。商店街ならシャッター通りにしない工夫を学ぶこと

生涯学習の概念は、昭和60年代、中曽根総理が「これからの教育を変えよう!」と作った臨時教育審議会で生まれたものだ。文部省にも生涯学習局(現在は生涯学習政策局)ができ、雑誌やテレビなどでも大きく特集された。平成元年には、第1回生涯学習フェスティバルがオープン間もない千葉県幕張メッセで開催され、参加者は4日間で25万人の盛況ぶりだった。
生涯学習の目的は2つ。「自分を高めること」と「生活の充実」。
当時、私は文部省で広報の仕事もしていたが、「生涯学習とは何か、それは儲けるためだ」と言って、文部省内外からびっくりされていた(笑)。
商店街であればシャッター通りにならないためにするのが生涯学習。農家であれば一俵でも多く作れる工夫をするのが生涯学習。ホテルや旅館であればお客さんが必ず来るようにするのが生涯学習だ。この大切な部分を抜かして生涯学習とは言えない。
生涯学習を発展させるためには、まずは、知事や市町村長がその意義を理解していないとならない。そこで私は、全国生涯学習フェスティバルのメイン事業として「全国生涯学習まちづくりサミット」を提唱し、これが人気を博した。その全国サミットには日本の代表的な都市を集めたが、その時のボランティアが集まって作ったのが今日の「全国学習まちづくり協会」の母体となっている。


●エコミュージアム=町全体が博物館。エコは、エコロジーとエコノミー!

ミュージアムといえば、箱物があって中に資料が展示されているものだが、エコミュージアムは、地域資源を使って町全体を博物館にするという発想だ。町全体が博物館で町民みんなが博物館員というもの。
エコには、もちろん、環境保護、自然保護という意味が入っている。しかし、私は、このエコを、エコノミーを重視することを提案したい。
過疎の町に地域資源を使って町全体を博物館と言える地区を作ろう、というのと同時に、そこで食べてゆかなければならないのだから、生産や流通も一緒に考えようというのが、エコミュージアムの発想だ。ここが大事。

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